またまた行った 虫編
第一ネコ広場のベンチに座っていたウメが石垣の方に指を差して、「なおき、あそこに何か虫がいるよ」と言ったので、その方向を見るとそれはナナフシだった。
ウメは「最初、この前のマタタビの枝だと思ったんだけど、そんな所に引っ付く筈ないしさぁ」と言った。
ナナフシは随分前に市内の森林公園にある昆虫館で見たことがあるだけで、野外で見るのは初めてだ。
石垣の低いところに止まっているので、うつ伏せで写真を撮るのは面倒臭い。
そこでナナフシを引っぺがし、摘んでベンチに引っ付けた。
動かない。
固まったままだ。
眺めたり写真を撮っている10分位の間、ピクリともしない。
ベンチの横に立っているウメが「カマキリがいるよ」と言ったので、ナナフシは放って立ち上がりウメを見やると、先日母がウメに買ってやったテリーヌのピンクの日傘に、カマキリの子(小学2年生くらい)が止まっていた。
そのカマキリ、チョロロロロ・・・、と小走りで閉じていた日傘の中に入っていった。
傘を開いて何度か回したり向きを変えると、傘の上に行った。
『なんじゃ?』
『やる気か?』
マクロで撮ろうとカマキリにレンズを近づけると、カマキリも近づいてきてファインダーの中からから消えた。
カメラにぴょんと飛び移ったのだ。
フッと息を吐いて、カマキリをウメの傘に吹き飛ばしてマクロで撮っていると、またカメラにピョン。
これを4回繰り返した。
レンズに自分の姿が映るから、仲間がいると思ってカメラに飛び移るのかと考えて、後でカメラを正面から見たが、僕自身の顔がはっきり映っている訳ではなかった。
僕が汗をかくと、カマキリのフェロモンに似たもの(異臭ではないと思うが)を発するのかも知れない。
ウメは飽きずに日傘の上のカマキリを眺めている。
ウメはカマキリを眺めながら、「アリの次にカマキリが大好きなんだよ」と言った。
「何でや?」と聞くと、子供の頃観たアニメ、「みなしごハッチ」で、乱暴者のカマキリが物語の最後の辺りで、命を捨ててハッチを助けたらしい。
それ以来カマキリが大好きなのだそうだ。
「ふ~~ん」
僕はカマキリに飽きたのでナナフシは、と思い、ナナフシの方に目をやると、
な、何とっ!!
そのままだった。
こんな所にずっと居させるのは可哀相だと思い、摘んだナナフシを1.2mくらいの高さの石垣の向うにある植込みの木に移した。
触覚と前足をピンと伸ばして、「テケテケテケ・・・」とテレパシーを飛ばし仲間の助けを求めている。
ここは屋根の付いた日陰のベンチとは違って、炎天下だ。
木の上のナナフシを撮っていると、首筋が虫眼鏡の焦点を合わせて焼かれているように熱い。
あっという間に咽や首周りから汗が噴き出し、タラタラと流れるのを感じる。
ピントを合わせてシャッターを切るまで息を吸って止めるが、風が吹いてナナフシが枝ごとゆらゆらと揺れる。
シャッターを切ったら、「フーーッ!」と声が出る。
マクロで撮ろうと枝先にいるナナフシにレンズを近づけると、ナナフシが長い前足をのっそり持ち上げ、そして伸ばしてカメラ近づいて来る。
ファインダーの中のナナフシが大きく写ってぼやけた。
カメラに乗り移ろうとしている。
カマキリと違ってゆっくりなので、ナナフシを手で枝に押し戻したが、マクロで寄って撮ろうとすると、またカメラに寄って来る。
レンズに自分の姿が映るから、仲間がいると思ってカメラに飛び移るのかと考えて、後でカメラを正面から見たが、僕自身の顔がはっきり映っている訳ではなかった。
僕が汗をかくと、ナナフシのフェロモンに似たもの(異臭ではないと思うが)を発するのかも知れない。
初めて触ったナナフシ、とても気に入った。
ナマケモノのようなゆったりとした動き、意外と愛嬌を感じさせる顔、触られたらずっとその時の姿勢を変えない辛抱強さなど、興味深い虫だった。
ウメに「カマキリ、持って帰って飼うか?」と聞いたら、「死んじゃうから飼わない」と言った。
飼いたいけれど死ぬのが嫌なようだ。
「ナナフシは?」と聞くと、ウメは短く「要らない」とだけ答えた。
帰宅して着ていた黒いTシャツを脱ぐと、首の下から胸にかけて汗が渇いて、塩が吹いて白くなっていた。
今度Tシャツがそうなったら、ウメに本当に塩かどうか、確かめさせよう。
今は腕と首が真っ黒に日焼けしている。
小学校時代の夏休みにセミや蝶を捕りに野山を歩き回って以来、久し振り虫少年になった楽しいひと時だった。
ウメは「最初、この前のマタタビの枝だと思ったんだけど、そんな所に引っ付く筈ないしさぁ」と言った。
ナナフシは随分前に市内の森林公園にある昆虫館で見たことがあるだけで、野外で見るのは初めてだ。
石垣の低いところに止まっているので、うつ伏せで写真を撮るのは面倒臭い。
そこでナナフシを引っぺがし、摘んでベンチに引っ付けた。
動かない。
固まったままだ。
眺めたり写真を撮っている10分位の間、ピクリともしない。
ベンチの横に立っているウメが「カマキリがいるよ」と言ったので、ナナフシは放って立ち上がりウメを見やると、先日母がウメに買ってやったテリーヌのピンクの日傘に、カマキリの子(小学2年生くらい)が止まっていた。
そのカマキリ、チョロロロロ・・・、と小走りで閉じていた日傘の中に入っていった。
傘を開いて何度か回したり向きを変えると、傘の上に行った。
『なんじゃ?』
『やる気か?』
マクロで撮ろうとカマキリにレンズを近づけると、カマキリも近づいてきてファインダーの中からから消えた。
カメラにぴょんと飛び移ったのだ。
フッと息を吐いて、カマキリをウメの傘に吹き飛ばしてマクロで撮っていると、またカメラにピョン。
これを4回繰り返した。
レンズに自分の姿が映るから、仲間がいると思ってカメラに飛び移るのかと考えて、後でカメラを正面から見たが、僕自身の顔がはっきり映っている訳ではなかった。
僕が汗をかくと、カマキリのフェロモンに似たもの(異臭ではないと思うが)を発するのかも知れない。
ウメは飽きずに日傘の上のカマキリを眺めている。
ウメはカマキリを眺めながら、「アリの次にカマキリが大好きなんだよ」と言った。
「何でや?」と聞くと、子供の頃観たアニメ、「みなしごハッチ」で、乱暴者のカマキリが物語の最後の辺りで、命を捨ててハッチを助けたらしい。
それ以来カマキリが大好きなのだそうだ。
「ふ~~ん」
僕はカマキリに飽きたのでナナフシは、と思い、ナナフシの方に目をやると、
な、何とっ!!
そのままだった。
こんな所にずっと居させるのは可哀相だと思い、摘んだナナフシを1.2mくらいの高さの石垣の向うにある植込みの木に移した。
触覚と前足をピンと伸ばして、「テケテケテケ・・・」とテレパシーを飛ばし仲間の助けを求めている。
ここは屋根の付いた日陰のベンチとは違って、炎天下だ。
木の上のナナフシを撮っていると、首筋が虫眼鏡の焦点を合わせて焼かれているように熱い。
あっという間に咽や首周りから汗が噴き出し、タラタラと流れるのを感じる。
ピントを合わせてシャッターを切るまで息を吸って止めるが、風が吹いてナナフシが枝ごとゆらゆらと揺れる。
シャッターを切ったら、「フーーッ!」と声が出る。
マクロで撮ろうと枝先にいるナナフシにレンズを近づけると、ナナフシが長い前足をのっそり持ち上げ、そして伸ばしてカメラ近づいて来る。
ファインダーの中のナナフシが大きく写ってぼやけた。
カメラに乗り移ろうとしている。
カマキリと違ってゆっくりなので、ナナフシを手で枝に押し戻したが、マクロで寄って撮ろうとすると、またカメラに寄って来る。
レンズに自分の姿が映るから、仲間がいると思ってカメラに飛び移るのかと考えて、後でカメラを正面から見たが、僕自身の顔がはっきり映っている訳ではなかった。
僕が汗をかくと、ナナフシのフェロモンに似たもの(異臭ではないと思うが)を発するのかも知れない。
初めて触ったナナフシ、とても気に入った。
ナマケモノのようなゆったりとした動き、意外と愛嬌を感じさせる顔、触られたらずっとその時の姿勢を変えない辛抱強さなど、興味深い虫だった。
ウメに「カマキリ、持って帰って飼うか?」と聞いたら、「死んじゃうから飼わない」と言った。
飼いたいけれど死ぬのが嫌なようだ。
「ナナフシは?」と聞くと、ウメは短く「要らない」とだけ答えた。
帰宅して着ていた黒いTシャツを脱ぐと、首の下から胸にかけて汗が渇いて、塩が吹いて白くなっていた。
今度Tシャツがそうなったら、ウメに本当に塩かどうか、確かめさせよう。
今は腕と首が真っ黒に日焼けしている。
小学校時代の夏休みにセミや蝶を捕りに野山を歩き回って以来、久し振り虫少年になった楽しいひと時だった。











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